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福祉の職場で働くために

福祉にはたくさんの種類の職場や職種があります。そこで求められる知識や技術もさまざまですが、共通しているのは、福祉の仕事は人を相手とし人の手によって行われるサービスであるという性格をもち、職員は福祉サービス利用者の思っていること、感じていることを理解し、その人が快適に暮らせるように支援していくことが仕事です。知識や技術も大切な要素ですが、人の心を理解する、また、理解しようと努力することが必要です。

福祉サービスの利用者と職員との信頼関係のうえに立ってサービスを提供し、利用者がより良い生活、より良い人生を送ることができるよう支援することが、福祉の仕事の目的ということができます。

そうした意味では、人がより幸せに暮らせるよう支援する充実感を味わえる働きがいのある仕事である一方、サービスの質がただちにサービス利用者に影響するため、緊張感のある大変厳しい仕事でもあります。

また、特別養護老人ホームなどのようにサービス利用者が生活している施設の場合は、サービス提供も24時間体制ですから、夜勤や宿直、早番・遅番などの交替制勤務があります。

完全週休2日制をとっている職場も多くなりましたが、休日が土・日曜日以外に指定されたり、連続しない場合もあります。
福祉の仕事に就きたいと考えている方は、このような特性をよく理解してください。

福祉施設の職場

福祉施設(サービス)にはさまざまな種類があります。
高齢者のための福祉施設をみると、常時介護が必要なため自宅で生活することが困難な人のための特別養護老人ホームや、介護は必要としないが家庭環境や住宅事情により自宅で生活することが困難な人のための軽費老人ホームなどの生活施設があります。
他に老人福祉センターやディサービスセンターなどの利用型の在宅福祉施設があるほか、在宅の介護を必要とする高齢者を訪問して介護サービスを提供するホームヘルプサービスがあります。

福祉の職場には高齢者以外にも、生活保護施設、身体障害者福祉施設、知的障害者施設、児童福祉施設、精神障害者社会復帰施設などがあり、高齢者のための福祉施設と同様に、サービスの機能の違いによりさまざまな施設があります。

老人福祉施設

  • 特別養護老人ホーム
  • 軽費老人ホーム(ケアハウス)
  • ディサービスセンター
  • 在宅介護支援センター 他

知的障害者援護施設

  • 知的障害者更生施設
  • 知的障害者授産施設 他

精神障害者社会復帰施設

  • 精神障害者授産施設(通所)・(入所) 他

身体障害者更生援護施設

  • 身体障害者授産施設
  • 重度身体障害者療護施設 他

児童福祉施設

  • 保育所 他

福祉施設の職種

福祉の職場で働く職種にもさまざまな種類があります。
福祉サービスの利用者に介護などの直接サービスを提供する職種としては、特別養護老人ホームなどの生活施設では介護職員(寮母・父)、利用者の自宅を訪問してサービスを提供する在宅福祉ではホームヘルパーなどがあります。
利用者の生活全般の相談・援助や、家庭関係の調整などを行う職種に指導員があり、施設の種類により、生活指導員、児童指導員などに分かれています。

また、主に児童福祉施設で働く保育士や、障害をもった人のリハビリテーションを行う理学療法士・作業療法士、医療的なケアにあたる看護師などがあります。

この他にも福祉施設などの運営に欠かせない栄養士や調理師(調理員)事務職員などの職種があります。
施設以外では、社会福祉協議会の職員や福祉事務所などの行政機関のケースワーカーなどがあります。

福祉施設の資格

社会福祉の資格には、採用基準として定められ、その職種に就くためには必ず必要な資格と、もっていることが望ましい資格とがあります。さらにそれらの資格にも、国家試験に合格する、専門の学校を卒業するなどしたうえで資格登録して得られる資格と、一定の要件を満たしている場合に、その職種に任用される資格をもつとみなされる「任用資格」があります。
例えば、理学療法士や作業療法士という職種に就くためには、必ず理学療法士、作業療法士の資格を取得していることが必要です。保育士、看護師なども同様です。

もっていることが望ましい資格としては、社会福祉士、介護福祉士資格があります。社会福祉士は国家資格で、在宅介護支援センター職員など一部の職種で任用基準とされているほか、生活指導員などの指導援助職種の求人でも社会福祉士を求めるものが増えています。

社会福祉士と介護福祉士は、これからの高齢者で増加・多様化する福祉ニーズに対応する相談援助や介護の専門職として大いに期待されています。

また、「任用資格」としては、行政の福祉事務所で現業員(ケースワーカー)として働く場合に必要な社会福祉主事任用資格があります。同様に児童養護施設の児童指導員に必要な児童指導員任用資格があります。
なお、社会福祉主事任用資格は民間でも社会福祉施設などの職場で働くうえでの基礎的な資格として準用されています。

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